普通解雇をしたところ弁護士から解雇の効力を争う内容証明郵便が届いたものの,交渉により解決金を支払い合意退職となった事例

ケース

複数の飲食店を営むE社で,支店の店長を担当する正社員Fは,勤務時間にルーズである上,パート・アルバイト従業員に対するパワハラも報告されていました。また,経営者が注意しても反抗的な態度をとる等,改善の見込みがなかったため,Fを普通解雇したところ,Fから,弁護士を代理人として,解雇を争う旨の内容証明郵便が送付されました。

そこで,E社としても,弁護士を代理人に立てて対応することにしました。

弁護士の活動内容

  • 社員側弁護士への回答書面作成
  • 社員側弁護士との交渉
  • 示談書締結

成果

解決金50万円(約1か月分の賃金+解雇予告手当相当)の支払いを条件に退職

解決までの期間

約1か月

費用

依頼時の顧問契約により着手金0円,合意退職による成功報酬35万2000円(税別,通常の2割引)

コメント

本件では,解雇をした時点でFに対する業務改善命令等,解雇の布石としての労務管理がほとんど行われていませんでしたので,裁判では解雇が無効とされる可能性が極めて高いと考えられました。他方,FとしてもE社に復職することは望んでいない様子だったため,敢えて解雇を撤回し,出勤を命じる旨の回答書を社員側弁護士に送りました。

そうしたところ,Fからは,予想どおり金銭での解決を図りたい意向が示され,半年分の賃金に相当する解決金での示談を提案されましたが,これに応じず出勤を命じ,出勤しない場合には業務命令違反として改めて解雇する旨回答しました。このような姿勢を示したため,最終的に,解決金50万円の支払いにより円満退職となりました。解雇予告手当も未払いであったため,解雇の効力に決着をつける意味での解決金は1か月分の賃金相当額で済みました。

このように,社員側でも復職を望んでいないようなケースでは,敢えて解雇を撤回し,復職を命じる旨の通知を出すことにより,有利な解決を図れる場合があります。